XTCとは
僕の敬愛するポップスの錬金術師、トッドラングレンプロデュース作品。XTC vs.Toddと、同じビートルズフリークが織り成す英米対決アルバム。結果それまでのパンク&ニューウェーブの流れが影を潜め、トッドの持つ甘美なハーモニゼーションがまるでビターチョコを包むサワークリームの如く彼らを優しく包んでいる。
「裏ビートルズ」と異名を取る彼らのアルバムの中でも屈指の聞きやすさに仕上がっているのは、そのギター弾きの名鍵盤使い、トッドの力が大きいであろう。彼らの密室性とトッドのそれが成し得た、偉大なる珠玉の室内楽曲群がちりばめられている。
まさにアイデアの宝庫だ。
m-1からm-2への繋ぎ、m-4「That's Really Super, Supergirl」の冒頭メロ、m-7「1000 Umbrellas」のストリングスアレンジ、などなど常軌を逸したものばかりで、高校生の僕にはそれはもう衝撃的であった。
ちなみにその高校時代の盟友津田氏とXTC論を折に触れて語ったものだが、彼のXTCのベストアルバムは「Drums And Wires」だそうだ。
さすが永遠のロック小僧(笑)
「Drums And Wires」も追って寸評しようかな。
普通のポップスに飽きたロック少年、おざなりのバラードに食傷気味のお姉さん、ちょっとよってらっしゃい。
ビター&スイートなブリティッシュ・ロックのカクテルはいかがでしょうか?