2005年08月18日

「まるで過去の自分から手紙をもらったようだね」



と、きわめてセリフめいたことを僕に吐いたTETTA。
しかしセリフめいていたのと同時にそれが真を突いた発言でもあった。
先月から極度のスランプに陥っていた僕に「ある啓発」をしてきたのは、まぎれもなく自分の拙い曲たちだった。今僕の手元にある、ペナッペナの、5インチのフロッピーディスクから。




小学校高学年に当時流行っていた歌謡曲のシモネタの替え歌やショウモナイ作曲まがいを、自分でこしらえては自分で聞いてニヤニヤするという陰湿な趣味を持ちはじめ、日曜にNゲージのジオラマを作るよりも「トヨタサンデースペシャルゥ!小川哲也のぉ〜『全日本ん〜歌謡ぅ〜選抜ぅ〜』」を聞くのが楽しみになっていっていた。この頃は曲を作っても脳内だけ。ギター簡単なコードしか弾けず、カセットにアカペラでヘタクソな歌を吹き込んだりした。

中学に入ってから、何を改心したのか、「記譜」を見よう見まねで覚え始めた(月刊「歌謡曲」を読んでは自分が耳で採ったオフコースのコード進行が正解かどうか答えあわせをしてました(^^))。
そんな折、我が家にコンピュータ(NEC PC8801MkII MR)が来た。やっと自分の曲が「デジタルで記録」出来るようになったのだ。
それからというもの、遮二無二曲を作っては保存しまくった。2小節しかないものからフルコーラスのものまで。曲を作るのが楽しくて楽しくてしょうがなかった。受験勉強そっちのけでブリブリこしらえた。

ところが高校に入ってからの僕は、もはやコンピュータで音楽を作ることに辟易していた。
折からのバンドブーム。
先輩ミュージシャンに群がる女の子たち。
爆音。エッジ。歪み。
意味もなくカッコよく見え、そして出来もしない妄想を抱き、虎視眈々と先輩を見たのである、この僕が(どだい無理)。




バンドが「妄想」を「現実」に変えると。本気で
(命知らずというか哀れにさえ思う)



で、手でドラムマシーンを叩くのが得意であったというスゴイ理由でドラムを始めた(段々情けなくなります、、、書いてて本当に(ToT))。

何がウチコミだよとデジタルだよとテクノロジィだよと。
(↑今書いてても恥ずかしい・・・。単細胞の極北ですわ)
そして、とうとう高3の時にコンピュータを売ってしまった。









(この間いろいろあって長いのですが面倒なので中略(^^))







それから約20年。
時は残酷にもあっという間に過ぎ行くのだ。


作家事務所に入って10余年、ほとほと自分の曲に飽きが来始め、新しい事をいくら吸収しても「何か自分っぽくてやだなぁ」と悶々としているうちに、もうすでに忘れている、昔の自分の曲たちを急に聴きたくなったのだ。
ヤフオクで改めてコンピュータを入手(本体を2500円で落札したときには本当に驚きました!)、色々な賢人のアドバイスを経て、やっとのことで再生の時だ。


折りしもTETTAがうちに打ち合わせに来た。
丁度いい。さてと。

「F5=RUN」キーを押す。



粗いし、拙い。だけど、その分、若い。当然だが勢いがある。
「本当に音楽を作るのが楽しくてしょうがなかったんだなぁ」
これは多分に伝わってきた。



開口一番、
「変わってないね〜」
と。
すごく楽しそうな顔をするが早いか、タイトルのセリフを僕に吐いたのだ。
なんだか僕も意味もなく楽しくなってきた。


「やっぱそうかなぁ。しかし俺昔からダサイ歌謡曲だよね〜」
「まぁ、血でしょ」
「まとまってないし、マジしょうもないんだけど、何か笑えるよねぇ」
「まんぞうは結局ここに帰るっていうかね」
「サダメってやつかねぇ」

二人して、「諦め」とも「愛情」ともつかない(多分人はこれをオヤジというのだろう)、たゆたうような笑いが散り散りにあった。


うまく言えない。ただ、何かが「一周」した感じがすごくした一日だった。
それが、どこからどこまでの「一周」なのかは、はっきりとはわからない。
そしてこれからどういう「二周目」が始まるのかも。




ただ一つ確かだった事は、
そのどうしようもなく未完成で、しょうもない音を聴いて、おっさん二人がエラク楽しんでいた事だ。












「これって、音楽と呼んでいいんだよね?」


「楽しんでいただいたのなら、、、多分、そうかなぁ・・と思います。」
と言われた気がした。


ペナッペナの、5インチのフロッピーディスクから。










追伸:あんまりしょうもない音源なので、マゾになってみようかどうか、つまり近日中にその音源を公開しようかどうか思案橋ブルース。しかしこれは剃毛された全裸を見られるくらい恥ずかしい事なのでもう少し冷静になって考えてみます(笑)。
posted by manzo at 10:31| カイロ | Comment(3) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
僕は、剃毛された、manzoさんの、全裸が、見たいです!


(このコメントだけ見ると、変態だな…。w)
Posted by JHUN at 2005年08月19日 12:52
「過去からの手紙」 from PC-8801mkIIMR with 5' Floppy Disk

・・・次回のmanzoさんの新曲にと。w
(先日、今でも稚拙な腕前なのにもっと酷い音源がこちらでも出てきました。恥ずかしいけど晒してみようかな)

Posted by しお at 2005年08月21日 12:37
全裸が恥ずかしいなら修正して公開すればいいじゃない
     マリー・アントワネットワーク
Posted by coSiNe at 2005年08月27日 00:47
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